「読み聞かせ」と谷川俊太郎さん
私が敬愛する詩人、谷川俊太郎さん。
左の写真は、以前、谷川さんとお会いし、【みみをすます】にサインをしていただいた時のものです。
少しだけお話もして、握手までしていただいた日の、思い出の一枚です。
※ワタシ、緊張して、肩に力が入っています(笑)
それまでも、谷川さんの詩はたくさん読んでおり、
自分なりに“谷川ワールド”を描いていたのですが、
昨年、谷川さんご自身の朗読を実際に聞いてから、
その世界に、新たな印象を持つようになりました。
そして、ここしばらく小学校の読み聞かせで読んでいるのが、
谷川俊太郎作 和田誠画 の【あな】です。
谷川 俊太郎
福音館書店
発売日:1983-03-05
日曜日、ひまを持て余した少年が、庭にあなを掘っていく話で、
深く深く掘ったあなから、ゆっくりと空をながめ、
最後は、せっかく掘ったあなを埋めてしまう、
といったストーリーです。
以前は、会話の部分など、感情たっぷりに読んでいましたが、
今回は、淡々と読み進めています。
きっと、谷川さんなら、こんな風に読むんだろうなぁと思いながら。
子ども達(小3や小4)の反応は、「え~っ」と声を出したり、
「まぁね」と、絵本の主人公のセリフを先取りしたりと、
どのクラスの児童も、絵本の世界へスーッと入ってくれました。
時間の変化や景色の変化、そして土の匂いなどを伝えたくて、
途中、子ども達に言葉を投げかけました。
読み聞かせでは、読み手が主観を入れたり、
書いてあること以外の話をしたりするのは、よくないとする説もありますが、
時によっては、読み手が少し言葉を加えることで、
作品の読みを深める手助けとなるので、いいのでは?と思っています。
特に、集団への読み聞かせの場合は・・・
また、谷川さんご自身の朗読が聴きたくなってきました。
秋の夜長、どの詩集を読んでから寝ましょうか・・・
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